日本文書スタッフブログ

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大切なものを特別な方法で綴じる ~Part2 複数枚のもの①

綴じ方にスポットを当ててご紹介しているシリーズ第2回目。
今回の「大切なもの」はカレンダーです。


一年間のお部屋を彩ってくれる、インテリアの一部としてとしてこだわって選んだカレンダー。
気に入ってるものだから使い終わった後に捨ててしまうのはもったいない・・・。
毎年コレクションしているカレンダーを、いつでも手にとって眺められるように何か良い方法はないかとのご相談を受けました。

枚数の多いものを保管する方法は、製本したりファイルやアルバムに綴じる方法が一般的ですが、つい本棚にしまいこんだままになってしまったり、大切なものだから穴を開けたくないという事があるかと思います。

そこで、今回私たちが選んだのが「タトウ」と呼ばれる製本方法。
「タトウ」という言葉、皆さんはあまり聞いたことがないかもしれません。
漢字で書くと「畳」と書きます。その字の通り、畳んで包む構造の製本方法です。
タトウとは、昔から日本にある畳紙(たとうがみ)に由来します。
畳紙は着物を畳んでしまうための和紙で、現在でも着物の保管に利用されているものです。
ポケットホルダーやポケットファイルといった、会社案内や企画書等を入れるポケットのついた二つ折りファイルもタトウと呼ばれています。

「タトウ」のように、日本の伝統的な製本方法で製本された本のことを「和装本」といいます。
和装本は中国に由来し、時代が進むにつれ日本独自の発展を遂げてきました。
日本での製本の起源は、中国から伝承した巻物のような形状をとる「巻子本(かんすぼん)」といわれており、奈良時代ではほとんどが巻子本であったようです。
この巻子本は、読みたいところを探すにも全巻を広げなければならず非常に不便なものでした。
読みたいところをすぐ開けるように、と巻子本の問題点を改善した形が「折本」です。
紙を一定の幅でアコーディオン状に折って冊子にしたもので、現在でも御朱印帳などでこの形式が使われています。
しかし、折本は何度も繰り返し使用すると、折り目がすり切れてしまう難点がありました。
そこで、何枚かの紙を重ねて糊付けしたり、糸で綴じる「冊子」の形が普及するようになったのです。
中国が明の時代に入り糊を使わずに糸でかがる袋とじが考案されると、この方法が最も丈夫であるとして日本でもすぐ導入され、「和綴じ製本」として明治の始めまで続く和装本の基本の形として用いられるようになりました。
そして、明治時代の初期に現代の綴じ製本の仕様である「洋式製本」がオランダ人の手によって伝わったと言われています。

こうして製本の歴史をたどってみると、単に「本」のかたちに仕上げるだけではない製本の多様性に驚きます。
「タトウ」は糊や糸を使わずに長期保管できる方法で、今回のカレンダーのように厚みが少ないものに最適です。




カレンダーから不要な部分を切り落とし、タトウにしまうとバラバラにならずキレイに保管できます。
画集のように眺めることもでき、気に入っているものは取り出して手元に飾っておく、ということも可能です。

次回は表紙の素材選定やデザインについてご紹介致します。
お楽しみに!
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